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我が子が食物アレルギーになったらどうすればいいの?

食べ物が原因のアレルギーを発症する赤ちゃんは全体の10%ほど*1とも言われています。
大切な宝物である赤ちゃんに急に蕁麻疹が出たり、嘔吐や下痢が止まらなくなったら……。

 

子どもの食物アレルギーが発覚し自分を責めてしまう人や、自己流治療により症状が過剰に出てしまったりする場合もあり、正しい知識をつけておくことは赤ちゃんにとって大切であると言えます。

 

今回はそんな乳幼児のアレルギーについての記事です。
食物アレルギーが起こる原理・症状、赤ちゃんのアレルギーとその治療法、予防まで幅広くお話しします。

 

食物アレルギーが起こる原理と症状

アレルギーって何?

人間の体には、病原菌などの不要物質が体内に侵入した際、それを外に出そうとする機能「免疫」が備わっています。
(風邪になったとき、咳が出たり発熱するのも免疫が体内ではたらいている合図と言えるでしょう。)

 

ですが、体に害がないにも関わらず間違って外に出そうとはたらいてしまう場合があります。それがアレルギーです

 

生命にも危険な影響を及ぼしかねない場合、アナフィラキシーショックと呼ぶ場合もあります。


身近な例を挙げるとすれば、「花粉症」。
食物由来ではありませんが、人体に無害な花粉に過剰反応を引き起こしています。これも立派なアレルギーです!

 

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アレルギーによって起こる症状


年齢関係なく9割以上の人は皮膚の赤み・じんましんが生じますが、咳込みや嘔吐など呼吸器に影響を及ぼす等、明らかに体調に影響が出る人もいます。


アナフィラキシーショックを起こしてしまうほどのアレルギー体質の方も、食物アレルギー人口の10%にものぼります。


ここまでで、アレルギーは「甘え」や「食わず嫌い」とは異なることが分かっていただけたかと思います。

赤ちゃんのアレルギー

いつ発覚する?
生後1ヶ月~3ヶ月

から母乳を通じて母体から摂取するアレルゲン*2により、体に湿疹が広がってくる赤ちゃんのアレルギーが生じます。


ただ、アトピー性皮膚炎と合併しやすい・症状が似ているがために、気づかれにくい場合があります。処方された薬を使っても良くならない場合、アレルギーを疑ってみてください。

 

また同時期に、母乳からでなく粉ミルクに含まれる牛乳のタンパク質がアレルゲンとなり、嘔吐や下痢、血便等の赤ちゃんのアレルギーも挙げられます。
こちらは医師に相談したうえで、発症した赤ちゃん専用のミルクを赤ちゃんに処方することが求められます。

 

ただ生後5ヶ月~離乳食を食べ始める時期

に、「母乳経由は大丈夫だったけど、直接食べるとアレルギーになってしまった。」という症例も多くあるため、母乳・ミルクで症状が無かった赤ちゃんも、離乳食開始時にはアレルゲンとされる食物 (後述) の量に注意する必要があります。

 

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治療法は?

アトピー性皮膚炎が専門機関で発覚した場合、赤ちゃんの肌荒れにより口以外から食物が侵入している可能性を考慮し、適切なスキンケアと軟膏が処方されます。


それでも完治しない場合、まず母体からアレルゲンと思われる食物を排除していく治療 (食物除去試験) を行います。母乳に含まれるアレルゲンを除去しようという治療法です。

 

代表的なアレルゲン物質として、赤ちゃんの場合は鶏卵、次に牛乳、大豆、小麦、お米と続きます。
特にお米や小麦粉は離乳食の材料として定番です。

 

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そのため離乳食を食べ始める5~6ヶ月に入ると、アレルゲンとお母さんが気付かず食べさせてしまい……。という事態も考えられます。
あれ? と感じたら離乳食開始前にかかりつけの病院へ行きましょう。

 

ただ、離乳食開始時期になって初めて明らかになったアレルギーの場合、児童のアレルギーと同様「食物経口負荷試験」が行われます。


半年~1年毎にごく少量のアレルゲンを摂取させ、症状が出た場合摂取ストップ。


出なかった場合、ごく少量なら食べて良い。その半年後に少し量を増やして再チャレンジ……という形で、食べられる量を増やしていくアレルギー治療法です。

 

医師の指導の下行う場合のみ安全です。自らのさじ加減で絶対に行ってはいけません。 

赤ちゃんのアレルギー予防

アレルギーにかからないためには?
もちろん、アレルギーが発症しないに越したことはありません。


「遺伝が原因? 」
「妊娠中にアレルゲンになりそうなものを食べてはいけない? 」
「アレルギーが発覚していなくても、授乳中の食生活は気を使うべき? 」
など多くの疑問が飛び交いますが、具体的に母体と赤ちゃんの食物アレルギーでの関係性は証明されていないのが現状です。


そのため、自己流で食事制限をして赤ちゃんに必要な栄養を制限してしまうよりも食物アレルギーが発覚してから適切な処置を取ることができるか? という所に焦点をあてるべきなのです。

 

また、乳幼児期に発覚した食物アレルギーの半分は3歳までに、8~9割は小学校入学の年齢までに完治するのが一般的です。
定期的な食物経口負荷試験は、アレルギーの治り具合の指標となることもあります。

 

おわりに

今回は赤ちゃんの食物アレルギーについて紹介しました。
食物アレルギーがある赤ちゃん向けの離乳食レシピ等、赤ちゃんとお母さんに向けた情報をこれからも発信していきます。

*1:

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100-Kenkoukyoku-Ganshippeitaisakuka/0000112469.pdf

*2:アレルギーの原因物質。ここでは卵や小麦などの食物